安藤由香
兵庫県・丹波篠山で作陶される、安藤由香さんの半磁器の器。
ガラスのような透明感ある質感、シンプルで凛とした形、繊細な薄さ。
空や海、深い森のように様々な色が重なり合う釉薬の色合いとも相まって、輪郭が浮き立つように料理を彩ってくれます。
一つの器の中にひそやかに濃淡やニュアンスがあり、品のある美しさや知性を感じます。
2020年 3月にカモシカで初個展、展示タイトルは「ミルクティ」。飲物が主役となったのはカモシカの展示で初めてのことでした。
繊細な飲み口、飲物を引き立てるシックな釉薬の色合いや表情。印象的なフォルム。
普段は柄がついたカップより、小鉢や色んな用途に使えるそばちょこ型を選ぶことが圧倒的に多いのですが、安藤さんのマグカップには自然と手が伸びます。
カモシカで二回目となる2023年1月の展示タイトルは「そそぐ」。
一つ一つ異なる色合いやフォルムが印象的な、絵画に出てくるようなピッチャーや片口が並びました。
そそぐという言葉には、流し込む・雨や雪が降るという意味の他に、穢れを祓う意味もあります。
あたりを浄化するような空気をまとう、凛と清々しい安藤さんの正月の展示にぴったりなテーマです。
ご自身にしっくりくる器と出会っていただけたら嬉しいです。
https://www.yuka-ando.com/
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- 1982
- 大阪に生まれ、兵庫県西宮市で育つ
- 2005
- カリフォルニア州立大学ロングビーチ校経済学部 卒業
- 2007
- ロサンゼルスで社会人生活2年を経て陶芸を志し帰国
- 2009
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京都府立陶工高等技術専門校 卒業
市野雅彦氏に師事 - 2012
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デンマークへ渡る
エコビレッジSavnholmに滞在したのち、Bornholm島のフォルケホイスコーレにて寮生活を送る
- 2013
- 地元・兵庫にて作家活動を開始
- 2016
- 富山県氷見市へ工房を移し制作
- 2020
- カモシカにて初個展「ミルクティ」開催
- 2021
- 兵庫県丹波篠山市に移住
- 2023
- カモシカ個展「そそぐ」開催